会頭挨拶

岡田 英之
 ホーチミン日本商工会議所会頭
 水嶋 恒三
 (双日ベトナム)


~More For Vietnam~
ベトナム社会との共生・共創を目指して

本年度は「More for Vietnam」をスローガンとして、皆様と共に活動に取り組んでいきます。これは、ベトナム社会全体の利益を考えて行動し、さらに長期的な視点に立ってベトナム社会との共生・共創を実現する事が、結果的に我々日系企業にさらに大きなプラスをもたらす、という考えを表しています。

長期的に日越の関係を深化させ、両国にとってより意義深く、双方に大きな果実をもたらすには、日本の技術を継承し共に考え共に創り上げ共に発展していくパートナー関係を構築することであると言えるでしょう。またこれを実現していく為には、ベトナム側が何を求めているのかを正しく把握することが不可欠です。

本年度は、以下の事項を基本的な柱として活動してまいりたいと考えています。
まず一つ目、投資事業環境の改善として、当地日系企業が事業を行う上で直面する様々な“困りごと“を適切に把握し、JCCHが代表しワンボイスで声をあげ、解決に向けた後押しをしていく必要があります。一方、ホーチミン市人民委員会を始めとする毎年開催しているラウンドテーブルや対話の機会では、単に日本側の要望を主張するだけではなく、ベトナム側が何を必要としているのかをヒアリングし、双方が協力しながら当地での事業環境の改善に取り組んでいきたいと考えます。

二つ目は日本人社会への寄与です。日本人会の設立が公的には認められておらず、JCCHが担っている“日本人会“としての役割も重要です。アフターコロナに向けて、日系企業の進出が今後も増えてくることが想定されますが、同時に、帯同されるご家族や子女も増えてまいります。そうした中、将来の生徒像を見据えた日本人学校の運営、在住日本人の生活環境の改善に向けた取り組みを行って参ります。
また、日系企業が堅実に発展する為には、事業面だけではなく文化交流を深めていく事も大切です。JCCHでは日本人同士の親睦を深めるためのイベントを行ってきましたが、今後はベトナム人との交流にも間口を広げてゆきたいと考えています。特に重要な事は「ベトナムのお子さん達にもっと日本の事を知って戴き好きになってもらうこと」です。長い目で見た場合、日本ファンの子ども達が増えることは、日越関係をより発展的な関係に導いてゆく事でしょう。

三つ目、会員への情報提供、情報交換の機会も欠かせません。喫緊の課題である新型コロナウイルスに関連した対応には在ベトナム日本国大使館・在ホーチミン日本国総領事館、JETRO、ダナン日本商工会議所、ベトナム日本商工会議所等が連携して対応していきます。また、地場のベトナム企業ともっと交流できる機会、さらにいえば、外資企業も含めた幅広い在越企業との交流の機会も創出できればと考えます。

最後はベトナムへの社会貢献活動も我々の重要な活動の1つです。これまでも委員会にて様々な活動を行ってきましたが、今後は会員企業からの任意の寄付金で活動費を確保するのではなく、JCCH全体としての事業と捉え、今年度より会費からの一定の額を貢献活動にあて、取り組んで参ります。これにより「財源をどう集めるか」ではなく「どう有効活用するか」に専念できる態勢が作れることでしょう。

さて、ベトナムでは日系企業だけではなく、外国企業の活動も盛んです。私たち日系企業としても存在感をより一層高める努力が必要です。
これらは短期間で目に見える結果を出す事は難しいですが、今後の実りある日越関係を築くためには、この数年が非常に大切な分水嶺であると思います。何年か後に振り返った時に「ああ、あの時に種をまいておいて良かった」と思えるように、活動に取り組んでまいります。会員企業の皆様のより積極的なご参加をお願い申し上げます。