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(P 25-26)

部会別報告
運輸部会

 

1. 部会紹介
2005年12月現在の運輸部会会員数は24社である。業種別内訳は航空会社2社、海運会社2社、検査会社2社および物流会社が18社で構成されている。当地進出形態は現地法人と駐在員事務所とがあるが、2004年から2005年にかけ、駐在員事務所から現地法人にした企業は4社もあり、今後のベトナム市場にかける期待感が伺える。


2. 2005年度の活動状況
2ヶ月に1度の部会を開催し、毎月開催される日本人商工会理事会の報告と運輸部会内に関係する業界問題などについて討議を行った。本部会は物流企業が大半を占めるので「ホーチミン地区近郊の通関諸事情が不透明」という同様の問題を抱える点で各社一致した認識を持っており、ホーチミン市税関局と2度の会合を設け、税関局長、副局長の出席をいただき率直な意見交換を行った。双方の認識格差を縮める努力を行ったが、我々が納得できる回答を得ることができず問題は持ち越しとなっている。また、3ヶ月に1度のチャリティーゴルフコンペを開催し、部会内のより一層の親睦を深めた。

 

(1) 航空貨物業界

現在航空貨物の主な取り扱い品目は衣服が全体の70%を占め、残りは靴、食品、ハンディクラフトなどである。2004年と比較し、全体的に大きな変化はみられなかった1年といえる。現状では航空貨物の市場が拡大すべき要因は見当たらない。ベトナムはまだWTOに加盟していないため、欧米諸国への貨物の見通しは乏しく、エージェントのネットワークも制限された状況にある。また日本向け貨物のスペース不足が深刻化する傾向にあり、航空会社として、顧客のニーズに合った改善策が期待される。

 

(2) 海運貨物業界

海運貨物業界は2004年の未曾有の好況を引き継ぎ、依然好調に推移している。2005年10月までの統計では、前年と比較すると、輸出で21.5%(総額260億3700万ドル)、輸入で18.1%(総額300億4500万ドル)の伸びを示している。

主な輸出製品は、衣服、履物、水産品、コーヒー、ゴム等で、毎年約20%の伸長を続けるコメも、2005年は34.8%の伸びを示している。

主な輸入製品は、肥料、鉄鋼、プラスチック材料、衣服や靴の原料、自動車部品、電子部品などで、特に肥料、ガソリン、製紙類の伸長が著しい。

また、輸出割当の件で繊維関係の輸出が落ち込んでいる一方、欧米向けの木製家具類の輸出が伸びており、今後かなりの期待ができる。

 

(3) ベトナム輸出入通関状況

2005年6月、政府法令に従い公式運用が開始された通関オンラインシステムは7月11日より、ホーチミン市と ハイフォン市の2ヶ所限定で実験的に導入されている。2008年より全国的に公式運用となるこのシステムはソフトウェア面の基盤が充分とはいえず、今後計画的な改良が必要になるといえる。また新しいシステム導入に伴い、それに従事する人材の育成も課題となり、政府主導によるトレーニングコースの開設など対策を準備検討中の段階である。

 

(4) 今後の課題

中国からのリスクヘッジで多くの企業がベトナム進出に向けて視察に来ている中で、いまだ複雑な手続きで苦労させられているのが実情である。今後WTO加盟に向けて、この様な手続きを簡素化をすることによって、多くの企業が進出しやすくなり、結果として貨物量を増やすキーとなることは間違いない。


3. まとめ
2005年は中国からのリスクヘッジということで、多くの日系企業や外国系企業がベトナム進出のため視察に来た。だが、実際に各分野においての物量の増加が期待できるのは、2006年からであると思われる。

また、通関手続き等の緩和をどこまでできるかによって、今後のベトナムへの投資件数に影響すると思われる。ベトナムはソフト面の改善を全力で行い、生産国としての他国との競争に負けないツールを早急に持つべきである。