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部会別報告
サービス部会

 

1. 部会紹介

サービス部会は2005年12月末現在で49社の大所帯となっている。

主な業種は広告、旅行、ホテル、アパート、医療等々、最近ではIT関連企業の加盟も急増している。主な行事としては、定期開催の部会、チャリティーゴルフコンペ等であり、意見、情報交換、更には懇親の場として意義あるものとなっている。サービス部会の特徴は、女性の参加者が比較的多く、非常に和やかで華やいだ部会でもある。


2. 旅行

2005年の後半は、観光客、ビジネス客の増加により、ホーチミン市における主要ホテルの稼働率は高く、鳥インフルエンザの影響も今のところ軽微なものである。

ベトナムはリゾート開発に力をいれており、中部のニャチャン、ダナンでもホテルの建設ラッシュが続いているが、ホーチミン近郊における観光地はメコンデルタ、クチトンネル程度で、カンボジアのアンコールワットのような圧倒的魅力を持った観光地はない。結局、ベトナムの魅力とは、元気な物売りであったり、路上でフォーを食べ、コーヒーを飲んでいるベトナム人庶民の生活そのものかもしれない。一方でベトナムの経済成長に伴い、古いベトナムの町並みが消え、美観目的のために庶民の生活が見られなくなってゆくのは残念である。今後も観光客も増えていくと思われるが、ベトナムがどのような客層の観光客を惹きつけていくのか、旅行業界としても注目している。


3. ホテル

ここ数年ベトナムにおけるホテル業界は、ホーチミン市に限らず、SARS、鳥インフルエンザ等の外的要因の影響を受けてきたが、2005年は幸いにも影響は軽微で、需要は数年前の最盛期を追い越す勢いである。とりわけ10月、11月は観光客だけでなくビジネス客も増加し、各ホテルは満室の状態であった。2005年10月までにホーチミン市を訪れた外国人の中で日本人の数が16万5千人を数え、シェアNO.1となったのは特筆されるものである。しかしながら、11月下旬より鳥インフルエンザの影響で若干のキャンセルも出始めている。ベトナムの新しいリゾート等の観光開発で、ホーチミン市訪れる観光客の滞在日数をいかに増やすかも課題であろう。航空各社の日本向けのフライトのほとんどが、深夜出発であるのも、ホーチミン市のホテルにとって特徴的なことである。今後ともホテル業界としてベトナムの経済発展に寄与していければ幸いである。


4. 不動産

ホーチミン市中心部のいわゆるAクラスといわれるオフィスビルは、旺盛な外資系企業の需要に支えられほぼ満室状態である。中小のオフィスビルの建設も増えているが、外資系企業が入居可能なものは極めて限定的で、供給がまったく需要に追いついていない。また、市内の外国人用サービスアパートの稼働率も依然として高い状態が続いている。2005年、中小規模のサービスアパートの建設は散見されたが、大規模な外国人用アパートの供給はなかった。分譲マンション市場も活況を呈しているが、越橋等ベトナム資本のものが多い。しかし、マンションの質、管理面でかなりのばらつきもあり、どこまで外国人用の賃貸物件として市場に流れるのか未知数である。
ベトナム一の高さを誇る60階建てのFinancial Towerを筆頭に、30階前後の高層複合ビル建設が今後目白押しではあるが、完成までにはまだ数年を要するため、当分このようなタイトな状況は続き、家賃も右肩上がりとなろう。ただし、これらの高層ビル群が完成した暁には一気にマーケットが崩れる可能性を秘めている。また、今後もベトナムへの企業進出の勢いが続くかどうかにも左右されるように思える。


5. IT関連

ベトナム政府はIT産業を最重要産業と位置付け、投資促進と振興の為に様々な優遇策を執っている。中でもソフトウェア産業には特に力を入れており、企業数、輸出額とも近年の伸びは顕著である。また、技術者の育成、通信環境の向上など、政府・産業界を挙げて、インフラの整備に取り組んでいる。

日本では今までソフトウェア開発における海外のアウトソーシング先として、中国に依存するケースが多かった。しかし、ベトナムは政治的安定、コスト競争力、優秀な人材等の理由により有力なオフショア先の一つとして近年特に注目されている。ベトナムのソフトウェア産業はいまだ緒についたばかりであるが、技術者は若く、向上心があり、知的レベルも高く、勤勉さもあり、日本に似た側面もある。

日本からベトナムへの発注形態も、業務委託による段階を超え、現地法人による直接管理が主流となろう。今後もIT関連の進出企業の増加により、ベトナムのソフトウェア産業は堅調に成長していくと思われる。


6. 広告

ベトナムでは1989年に広告業が解禁となり、2000年以降広告費は毎年前年比20〜40%増と高い成長を示し、2004年までには約3億1,600万ドルと国内総生産の0.71%となった。しかし、諸外国と比較すれば依然低い数字である。

ベトナム国内の広告会社は約1,000社以上あるが、約32社の外資系企業が広告市場の約80%のシェアを占めている。2004年度の業種別広告主では、トイレタリーが1位、飲料が2位と前年と変化は無いが、3位に携帯電話、10位に通信が入り、通信市場が急伸している。費用対効果が高いと考えられている広告媒体はテレビと新聞だが、映画広告も今後注目される媒体である。インターネットに関しては、加入者、利用者数とも大幅な増加傾向にあるが、広告媒体としては依然として小さく、若者の大半はチャットとゲームを目的としてインターネットにアクセスしている。主にガソリン価格値上げの影響等で物価が上昇し、2005年の各企業の広告予算は停滞傾向にあるが、中長期的にみれば、ベトナム広告市場は依然大きな成長の可能性があると言えよう。