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ベトナムの人材育成に持続的に取り組む
ベトナム・日本人材協力センター
ホーチミン市 (VJCC-HCMC)所長 
伊坂 潔

 

1. 人材育成のための活動のレビュー
最近のベトナム経済の高度成長に伴って急速に拡大する企業経営において、ベトナム人経営幹部のマネジメント能力の向上が求められている。また、昨今、当地への日系企業の進出が著しいなかで、ベトナム人の日本語学習熱も高まってきている。このような状況の下、ベトナム・日本人材協力センターホーチミン市(以下VJCC-HCMC)は、2002年5月以来、ビジネスコース、日本語教育の実施をつうじてこれらの人材育成のニーズに応えている。さらに、ホーチミン日本商工会(以下JBAH)との共催による日越歌合戦も第5回目の開催となるなど、日越間の市民レベルの交流も進めることができた。この間の当センターの活動に対して、JBAHからのご支援、ご協力を賜り深甚なる感謝を申し上げる。

 

2. 人材育成に対するニーズへの取り組み
現在、ベトナム企業は、従来の低賃金を梃子とする企業経営から生産性向上、コストダウンによる競争力の強化を目指す経営への転換を図ることが課題となっており、そのためマネジメントとして、日本的経営方式、特に5S、カイゼン、品質管理などの手法に大きな期待を寄せている。VJCC-HCMC はこのようなニーズに応え生産管理、人事管理、マーケティングなどの実践的なビジネスコースを編成するともに現場指導のためのコンサルティング活動を行っている。
また、VJCC-HCMCは当地の日本語教育発展のために中級、上級レベルの日本語教育及び日本語教師の育成、ネットワークの形成に注力している。毎年、JBAHのご支援により「日本語スピーチコンテスト」の開催に協力し、日本語教育に対する関心を高めてきた。日系企業の進出を背景に日本語学習熱の高揚に応えビジネス日本語コース、目的別日本語(IT日本語コースなど)など当地のニーズに合ったプラクティカルな日本語コースに取り組みたい。

 

3. 投資件数で過去最高を記録
日本からベトナムへの対内直接投資の件数は、113件と前年実績の107件を超えて過去最高を更新した。ベトナムの魅力は、「政治の安定」「治安の良さ」「日本人との類似性の高さ」「安定的労使関係」「優秀、器用、勤勉で安価な労働力が豊富であること」にある。日越共同イニシアティブの進展、WTOへの加盟、2007年1月から交渉が開始された二国間の経済連携協定(EPA)、そして既存の日越投資協定など日系企業が安心して企業活動できる土台は整ってきており、本年もベトナムへの投資ブームは継続すると思われる。